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ツカサ工業株式会社

佐藤社長のOBD検査

OBD検査とは

公開日: 2023年08月7日  / 更新日: 2023年10月27日

先月7月末で、新しく株式会社インターサポート社のG-scan Z Tab (OBDモデルを含む)が「検査用スキャンツール」に認定され、合計で3台となりましたね。詳細は、一般社団法人日本自動車機械工具協会のWebサイトをご確認下さい。

佐藤
佐藤
お疲れ様です。佐藤(@tsukasa5515)です。弊社では、すでにBANZAIの検査用スキャンツールMST-nanoを昨年6月に導入しており、事業場IDも付与されて、来たる本年10月開始のプレテストに向けて、準備を進めています。

OBD検査とは

最近の自動ブレーキ等の自動運転技術は、幅広い車両への搭載が進んでいます。交通事故の防止に大きな効果が期待されますが、故障時には誤作動等により事故につながる恐れがあります。

OBD検査とは、自動運転技術等の電子装置に搭載された自己診断機能である車載式故障診断装置(OBD)を利用した自動車検査方法になります。

装置に不具合が生じていると判定した場合には、車両のコンピュータ(ECU)に故障コード(DTC)が記録されます。

OBD検査では、保安基準不適合となるDTCが「特定DTC」としてあらかじめサーバーに格納され、車両からDTCを通信によって読み取ったうえで特定DTCに該当するかの確認を行い、目に見えない潜在的な不具合を見つけます。

OBD検査に関する情報は、ポータルサイトから

このOBD検査を管轄される独立行政法人自動車技術総合機構では、本年4月21日に「OBD検査ポータル」のホームページを開設され、全ての情報がこのサイトに集約される事になりました。

事業場ID申請は一括か個別か

上記のホームページから、新規ID取得の申請を行い、OBD検査に必要なIDやクライアント証明書取得、特定DTC照会アプリのインストールなど進めていくことができます。

この新規事業場IDの申請が、地域の自動車整備振興会でまとめていただき、一括申請を行って頂くか、事業者単位で個別に申請するかは、各地の状況に応じて様々の用です。

指定工場は必須、認証工場でも申請がベスト!?

指定工場では、全ての検査を完結させる事が必要であり、OBD検査においても自動車検査員が実施することができることから申請が必須となります。

認証工場では、検査場へ車両を持ち込む際に、検査場でOBD検査を実施するので、必ずしも申請が必須ではありませんが、現地で特定DTCが検出された場合、すぐに不具合を解消できる故障では無いと考えられるため、当日の継続検査更新が、困難になる可能性があります。

何より、OBD検査にかかる時間が加算されるため、検査場での混雑も予想されます。

できる限り、事前にOBD検査と同等の確認、いわゆる「OBD確認」を実施して、車両を持ち込むのがベストだと感じています。また、この事前のOBD確認が済んでいる車両は、検査場でのOBD検査を省略することがあるそう(省略できる!?)です。

プレテスト期間中に行いたいことは

本年10月開始予定のプレテスト期間中では、OBD検査対象車両の見分け方や、実際の「特定DTC照会アプリ」の操作、画面遷移の状況など触れてみることはもちろん、ID申請後のクライアント証明書のインストール、アプリのインストールや、自社での検査体制をどの様に行うのが良いかなどを見極める期間となりそうです。

完成検査のどのタイミングで行うのがベストなのか、また既存のいわゆるOBD点検との違いも正確に理解し、整理するにはちょうど良い期間になるのではないでしょうか。

検査用スキャンツールは、指定工場の自動車検査用機械器具として届出が必要

そして忘れてはいけないのが、管轄の運輸支局等へのOBD検査用の機器として、届出が必要となります。現時点で検査結果に影響を与える不具合が起こる可能性が低いことから毎年の校正には該当しないこととなっています。

指定自動車整備事業規則等の一部を改正する省令が公布されており、施行日は令和6年10月1日ですが、経過措置として、令和5年4月1日以降、検査用スキャンツールに係るものの届出ができるようになっています。